転職歴の記事でも書きましたが、私はこれまで数々の会社を渡り歩いてきて、一社だけメンタルの調子を崩して辞めた会社があります。
営業事務という、他人への興味ゼロの私が絶対やってはいけない職種に就いてしまったために、あまりの仕事の出来なさからそのうち長時間眠れなくなってしまったのです。
この頃はまだ若く、自分が転職しすぎなことに罪悪感を持ってたから(今はもう開き直ってるけどw)夜な夜なネットで「仕事が長続きしない」「会社で浮く」等のキーワードで検索していたところ、初めて『大人の発達障害』というものを知りました。
『大人の発達障害』について調べると自分とすごく当てはまる部分がある。ネット上の簡易テストでも高得点。
これは…自分は発達障害なんじゃないか!?という単純な思考回路で、早速検査を受けてみようと思い立ちました。
CES-D検査を受けたUクリニック
1つ目の病院は「発達障害」で検索してすぐにヒットしたUクリニック。
メンタルクリニックはどこも予約がいっぱいで、診察受けられるのが二週間後とかざらな中で、UクリニックはWEB上で簡単に3日後の予約が取れるから助かりました。
しかし診察へ行って詳しく聞いてみたところ、Uクリニックでは発達障害の専門的な検査は行っていないとのこと。
とりあえずCES-Dという心理検査を受けて、不眠に効く漢方をもらってその日は帰りました。(父親が亡くなってから西洋医学アレルギー気味だったため)
次回通院時にCES-Dの検査結果を聞いたところ、なんといきなり「重度の抑うつ状態」と診断されました(50点満点中46点とかだったような)
でも、私は正直この結果に納得できませんでした。こんな簡単なテストと正味5分の問診だけで、うつだなんて判断してほしくなかったんですよね。
毎日辞めたいと思いながらも会社に行けて仕事できてる私はうつじゃない!そう考えてこの病院にはもう行きませんでした。
診断書を出してもらった近所のYクリニック
さらに病院を探して見つけたのが、自宅から徒歩10分の近所にあるYクリニックです。
存在は以前から知ってたんですけど、町医者だし~発達障害の検査やってないみたいだし~と思って候補から外してたんですよね。でもネットで口コミを見たところ、そこそこ良い評価だったので行ってみました。
そして、この病院でも「うつ状態」と言われます。
でもこの病院では前回と違って、先生の言葉を素直に聞き入れることができました。その違いは、先生がたっぷり話しを聞いてくれたからです。
前回のUクリニックは初診でも10分くらいしか話を聞いてくれなかったし、先生はこっちの方を見ないでパソコンの画面ばっかり見てました。
一方近所のYクリニックは、40分間くらい私の話を聞いてくれました。
そして私が今の職場を辞めたいと思っていると話すと、休職が必要な旨を書いた診断書を出してくれたんです。(こういう時は退職とか大きな決断をしない方が良いとは言われました)
さらに私はYクリニックの先生に「発達障害じゃないか不安」と相談しました。
先生からは「話を聞いていると発達障害寄りの思考パターンではあると思う。でも専門の検査はここでは受けられない」と言われました。
ちゃんと検査を受けてすっきりしたかった私は近場の発達障害支援センターへメールして、そこで紹介してもらったKクリニックへ行ってみることにしました。
血液検査をしたKクリニック
Kクリニックでは、血液検査でうつ病かどうかも診断できるということでした。
そして血液検査と心理テストや問診を受けたところ、私は「社会不安障害」だと診断されました。
確かにうつ病よりも、社会不安障害の症状の方が自分には当てはまってると感じましたね。
ただ、私はこのKクリニックもあまり好きではありませんでした。
薬の説明も一切なく、正味5分の問診だけで大量に西洋の薬を出されたからです。
漢方を処方してほしいとは伝えましたが、先生曰く、「社会不安障害は漢方では治らない」とのこと。
確かに薬を飲まないと治らないのかもしれないけど、それならそれで薬の説明をちゃんとしてほしかった。脳に働きかける重要な薬なんだからさ。
というわけで、このクリニックは発達障害の検査を受けるだけと割り切って通院しました。処方箋は出されたけどもちろん薬の購入自体しませんでした。
発達障害検査 WAIS-Ⅲ
Kクリニックで発達障害の検査を受けた私。
結論から言うと、発達障害ではありませんでした!
- 一般常識問題
- 簡単な計算問題
- パズルのような問題
- 数字や記号を暗記する問題
- 間違い探しのような問題
- ストーリーを組み立てる問題
こういう問題が出たと記憶しています。
この中でもっとも苦痛だったのは、計算問題と数字や記号を暗記する問題。
しかし検査結果を見ると、なんとこの数字を記憶する系の問題が一番点数が高かったんです。自分の認識と実際の結果がこんなに違うとは。
検査結果では耳から得た情報を記憶する能力が高いと出てるんですけど、自分では耳が悪いと思ってるし。
検査を受けたときはあまりの自分のできなさにIQが平均以下なんじゃないかと不安でしたが、なんとか平均以上でほっとしました。
簡単な問題ほどできなかったりして、自分の深層心理の傾向がわかる、ほんとに興味深い検査でしたね。
「自分は発達障害じゃない」ということが分かったおかげですっきりして、その後は休職期間を全うし、堂々と(?)退職することができました。
でもまだ若くて真面目な気持ちが残ってたから、辞めた日に父親の仏壇の前で泣いちゃったりしたけど…
今なら思う、仕事なんかに貴重な涙をくれてやる価値なんて微塵もないんだと。お前そのあとも辞めまくるから、安心しろよと(笑)